お前のためなら死んでやる2
「―――ヒック、っ」
「お前は1人じゃない。
お前は1人じゃない。
お前は…1人じゃない…」
ハルは泣きわめくあたしを離さないように、全身で包んだ。
そして、“お前は1人じゃない”って呪文のようにあたしに言った。
「はるぅ…チュウして…」
あたしは求めた。
愛を求めた。
「ん。」
なんだ簡単じゃん。
自分だけで強くなろうなんて思うのは大変。
ならさ、自分だって甘えればいいんだよ。
今みたいにさ、弱さを見せるのも、強さのひとつなんだねきっと。
胸の中にあった、黒いものが無くなった気がした。
涙と共に消えていった。
ハルに出会えてよかった。
ねぇ神様。
あたしの弱さは、
強さに変えれるよね?