BIKE
不運
バイクの後ろに座ってる私。
貴方の背中にぎゅっと抱きついて、
逃げる。逃げる。
後ろから聞こえるパトカーの音、
なのに私は幸せで
いつまでもこのままでいたいと思った。
でも貴方の背中が、震えてる・・・
「・・・み・・み・・か・・・実花っ!」
目が覚めた。
目の前に、彼氏の陸の顔。
「時間、間に合わねえよ!!」
や・・やばい!!!
「どうしよう!!今日学校だった!!」
「お前、餓鬼すぎる。」
「ひっどーい!!」
昨日は陸の家に初めて泊まって、
幸せな気分で何時の間にか寝てた。
そして、忘れてた。
今日が学校だということを。
「だから学校の前の日はやめた方がいいって言ったんだよ!」
「・・・ごめんなさい。」
「いや、俺もちゃんと言わなかったから・・。
仕方ねぇな。・・・・・バイクで送ってやるよ!!」
「陸、やっさしーい!!大好き♥」
「黙れ・・・」
陸、照れてる。
いつも怖そうにしてる陸だからこそ、
可愛いとおもってしまう。
「準備できたよ♪」
「よし、しっかりつかまれよ。」
私は、陸の運転してるバイクの後ろに乗るのが
大好きだった。