★恋愛コンプレ★

「椎名、凄い良かったよ!!」

「あ、ありがとう。」

舞子は、ウインクをして
ダイショウブ、と言った。

わたしが心配していたことが
舞子には分かったみたい…。

こういうふうに、先生とも
以心伝心出来たらな…。

「じゃあ、今日は練習終わり!!」
正直ガッカリ…。
だけど、先生にもお仕事や
バスケの顧問もあるから
仕方がないことだよね…。

「お疲れ様でした。」

わたしと舞子、そして先生が
並んで歩く。

「明日から、学校だね…。」

「うん…。」

「いいじゃん、
体育祭練習だし!!?」

…!!

た、た、体育祭…!!

「いやっふー!!」

!!

先生と舞子は一斉に
わたしを見た。

「すみません…」

「あっはははは!!」

先生が笑う…。
そんなところも大人げなくて
可愛くて、胸がキュンとする。

「わたし達は下の階降りてから
駐輪場向かうので、
先生さようならー。」

「気を付けて帰れよ?!」

なんだか、その言葉も
先生だし当たり前の言葉
なのに、気遣ってくれて
いる様で嬉しかった。

「はーい!!
フフンン…」

「し、椎名ちゃん?!」

「なぁに?!」

舞子はわたしの肩に手を
回して言う。

「やけに嬉しそうじゃん?!」

「だって、体育祭練習だよ?!
先生の走ってるところ
見れるんだよ?!」

舞子は、呆れていてただ
苦笑いだけしてくれた。

次の日から、
先生との距離が縮みます様に…。
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