姫輝 マリア
女は悲しそうに俯いた。
修は、眉を下げて女を見た。
修とは、長年付き合ってきたけど。
……初めて見た。
…修のそんな表情。
俺はただ、驚いてた。
女はゆっくりと顔をあげて修を見た。
修は目を背けた。
「…君にも……事情があるもんね」
女は優しく…だけど何処か悲しく微笑んだ。
ただ。
俺は女が“君にも”って言った事を聞き流さなかった
修は目を合わせないで、手に乗った小鳥を女に差し伸べた
女は小鳥を受け取って、外に逃がした
そして、ゆっくりと俺を見た
「……君は?」
「…は?」
「…君の名前、何?」
「……高崎日向」
「そっか…
…あたしは野々倉捺。よろしくね?」
女は優しく微笑んで俺を見た
「ああ」
俺が言うと、女は優しく微笑んだ
本当に……美人だ…な。
するとそこに、優が入ってきた。
優は女を見て、ブラックオーラーを放ち、睨んだ。
普通の女だったら逃げる…が…この女は…
「…どうしたの?」
いたって…普通。
そんな女を見て優は驚いてる。
女は首を傾げて、優を見る。
俺は見逃さなかった。
優の顔が一瞬赤くなったのを…。
…この女。
最強だな…。
普通の女じゃねぇ。
…まず、俺達に会ってブリブリしねぇのから、普通じゃねぇか。
俺は女を見た。
何か……興味はある。