姫輝 マリア

……にしても。
あの跳ねてる髪…触ってみたい。

あたしは日向の跳ねてる髪を、チョンチョンと引っ張った

日向は驚いたように、あたしを見る
あたしは少し笑った

日向はあたしを見て、すぐに目を逸らした。
顔が…赤くなってる。

…何で?

――――バンッ

勢いよく、扉が開いた
日向は入ってきた男を見る
「…何があった?」
「鬼嵐が押し寄せてきましたっ!!!」

一瞬で3人の顔色が変わった。
「…捺。ここにいとけ」
「え?」
「絶対くるなよ」

日向はあたしを降ろすと、立倉君達と出て行った

鬼嵐…って、確か全国3位の族。
卑怯な手を使い、薬にも手を出してる族。

あたしはドアを開けた。
…みんながやり合ってる。

奥を見ると、鬼嵐の総長らしき人が高々と笑ってた

ケガ人を出した事が
…許せない。

あたしはそいつに向かって歩く。
みんなはあたしを見て固まる。

あたしが総長らしき人の前に行くと、喧嘩が止まった

「捺っ!!!」
日向が叫んだ
総長らしき人はあたしを見て顔を赤くして、ニヤ付いてる。
「…超美人さんやん。誰の女や?」


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