姫輝 マリア
「な、何で!!!?
つ、潰すんじゃねーのかよっ!!!」
総長はあたしを見て叫んだ
「…あんた。何を背負ってる?」
総長は驚いてる
「……あんたの目。
こんなに真っ直ぐで綺麗なのに…。
簡単に薬に手、出さないでしょ……」
あたしは総長の目を真っ直ぐに見た。
総長の目から涙が零れた。
「……俺だって…好きで薬に手ぇ出したわけじゃねぇよ…。もう……疲れたんだよ……俺のオカン…病気で亡くなったんだ……。…そしたら…オトンに…毎日暴力を振られてっ……毎日が辛くて……それを忘れたくてっ……」
…そんな事があったんだ。
あたしは総長に手を差し伸べた。
総長は驚いてる。
あたしは微笑んだ
「…お疲れ。今まで、頑張ったね。
もう、前の自分は忘れなよ。今日から……今から、あんたは新しいあんただよ。あんたなら絶対出来る。あたしが保障してやる」
総長は驚いてたけど、震える手で、あたしの手を握った。
あたしは総長を引っ張り立たせた。
「…頑張りなよ」
「…何者だよ、お前」
「そっか、あたし謎の総長だもんね」
「は?謎の総長!!?」
みんなは驚いてる
「あたしは全国№1の族、
龍輝の2代目総長。野々倉捺。
よろしくね?」
男の顔が一瞬で強張った。
みんなも驚いて固まってる。
「…ん?どしたのみんな?」
「お、お前…龍輝の総長なのか?」
「さっきも言ったよ?」