ちゃんと愛してるよ(短編)
「ごめん」と言われるのはキツ過ぎるから、今の状況に私はおおいに満足している。
「あ、エロ本発見ー」
ゴソゴソと布団をめくる私をヒナタ君はチラッと見て、すぐに視線を歌詞カードに戻した。
「ハイハイ」
「嘘じゃないってば」
「あっそ」
「もー、扱い酷いですよー」
またヒナタ君は話を流してしまって、
………寂しくなんかないよ?別に。
「……お前さ」
呆れたようなヒナタ君の声に私はむくりと起き上がった。
「なんでしょうか」
「何その眩しい眼差し」