完全秘密主義恋愛♥
「急に走りだすなよ馬鹿。心配するだろ」
はあぁ…と深い呼吸をすると、あたしの隣に座り込んだ。
ドキッと心臓が跳ねる。
「なぁ…何で山根にあんな態度とるんだよ。」
安藤はあたしの方を見ずに呟くように言う。
「『何で』……か…。何でだろね…」
体操座りをして顔を膝にうずめる。
安藤があたしのほうを見るのを何となく感じた。
「あたしも何でか分からない…」
理由は何であれ、人には嫌われたくない。
なのに、あんな態度をとる自分。
何か理由があるはず。