完全秘密主義恋愛♥
「はーい到着ー」
あたしはナッキーの細くて白い手をとり言った。
ナッキーはパッと目を開き、嬉しそうに笑った。
「やったぁ!たどりついた!ありがとー瑆乃~!」
いつもはクールビューティー・ナッキーなのに、修学旅行中はずっとニコニコ顔のまんまだ。
(修学旅行改め)安藤パワー偉大なり。
あぁあ、いつもこんな風だったらいいのに。無表情のときもしくは機嫌が悪いときはブリザード・ナッキーだもんなぁ~。恐いったらありゃしない。
「…ひの?どうしたの?」
ナッキーが上目遣いで訊いてきた。
ちょ、いちいち悩殺すんのマジやめてください。
「な、何でもないよ」
「そう、ならいいけど。あ、ねぇ!あの御守り買ってもいいかな?」
ナッキーが巫女さんのいる木の小屋みたいなのを指差して言った。