完全秘密主義恋愛♥
ーーーーー
ーー
「テーマは“意外性”なんで」
安藤が黒板をバックにバシっと言いきった。
黒板には達筆な字で書かれた『意外性。』の四文字。
むむむ…と唸るクラスメイト。
「じゃあ、お店のメニューも“意外性”のあるものの方がいいってこと?」
ある女子が挙手して訊いた。
「うん、そうだな」
と、安藤。
ハイハイ!と野球部の男子が挙手した。
「フツーこういう喫茶店のメニューって、インスタントのコーヒーとか紅茶とかと、買ってきたクッキーとかじゃん?それじゃあフツーなんで、敢えてインスタントじゃなくて本格派でやってみるとか!」
ざわめく教室。
「何か、すごいね。高校の文化祭って」
瑆乃は後ろを振り返って言った。
「まあ、こんなもんでしょー」
自分の毛先を明かりにかざして見ながら宝は言った。
くそ、コイツ全然毛先傷んでないし。
あたしは恨みがましく宝の艶やかな髪を見た。
「咲田(さきた)、詳しく」
咲田と呼ばれた先ほどの野球部の男子は微妙に照れながら言った。
「だから、飲み物はインスタントじゃなくて、豆挽いたりとか、茶葉から淹れるとかしたりでさ。食べ物はー…、あらかじめ準備しておいた手作りのスイーツ出したりとか」
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「テーマは“意外性”なんで」
安藤が黒板をバックにバシっと言いきった。
黒板には達筆な字で書かれた『意外性。』の四文字。
むむむ…と唸るクラスメイト。
「じゃあ、お店のメニューも“意外性”のあるものの方がいいってこと?」
ある女子が挙手して訊いた。
「うん、そうだな」
と、安藤。
ハイハイ!と野球部の男子が挙手した。
「フツーこういう喫茶店のメニューって、インスタントのコーヒーとか紅茶とかと、買ってきたクッキーとかじゃん?それじゃあフツーなんで、敢えてインスタントじゃなくて本格派でやってみるとか!」
ざわめく教室。
「何か、すごいね。高校の文化祭って」
瑆乃は後ろを振り返って言った。
「まあ、こんなもんでしょー」
自分の毛先を明かりにかざして見ながら宝は言った。
くそ、コイツ全然毛先傷んでないし。
あたしは恨みがましく宝の艶やかな髪を見た。
「咲田(さきた)、詳しく」
咲田と呼ばれた先ほどの野球部の男子は微妙に照れながら言った。
「だから、飲み物はインスタントじゃなくて、豆挽いたりとか、茶葉から淹れるとかしたりでさ。食べ物はー…、あらかじめ準備しておいた手作りのスイーツ出したりとか」