完全秘密主義恋愛♥
なんだかナッキーを自分がどう思っているのか自覚したら、すごく腑に落ちた気がした。
そっか…苦手なのかぁ…。
そうかー……。
「あ、いたいた。瑆乃ー」
宝が教室から出てきてあたしの方に来た。
「んー?」
「今日さ、あたしん家に泊まりにおいでよ」
「えっ、何で??」
明日文化祭の本番じゃん。
「明日のための下準備というか何というか…」
珍しく宝は歯切れ悪い物言いだ。
どうしたんだろう。
「えーでも急にお邪魔しても大丈夫なの?」
「あぁ、その心配はいらないわよ。お父さんもお母さんも大歓迎してくれるわ。2人とも瑆乃のこと大スキだからねー」
あたしと宝は中学からの付き合いで、何度もお互いの親には会ってて、お互いに随分気に入られているんだよね。
「んーじゃあ…お邪魔しようかなぁ。一応親に聞いてみるね」
最近お会いしてなかったから久しぶりにいいかも。うん。
「うん、そうしてー」
そう言うと、宝はさっさと教室に入った。
…下準備って、何だろう。
あたしは手の水をピッピッと落としてから教室に入った。
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