お月様
「ゆう君〜。もう寝る時間よ〜」
遠くからお母さんの声が聞こえる。
いつもなら、お母さんのところに行くんだけど今日は、それができない。
だって…
「ゆう君?」
心配したのか、お母さんが僕のところへやってきた。
「どうしたの?」
僕のところへやってきたお母さんは不思議そうに尋ねた。
「あのね、壊れちゃったの」
僕は“壊れたもの”を見ながら言った。
「何が壊れちゃったの?」
お母さんは不思議そうに尋ねてきた。
――――――スッ
僕は“壊れたもの”を指差した。