恋愛模様
★第2章★
桐風くんの正体
―桃side―
穏やかな昼下がり
昼休みが終わり、5限目の数学が始まる
私は予習バッチリのノートを手元に先生の話を聞いています
『〜であるからして……』
クラスメート達は先生の呪文にかかり、次々と眠りに落ちている
今日の授業は私も眠くなるほど面白くありません……
私は大きなあくびを一つ漏らす
先生…すみません
睡魔に勝てる気がしません……
自然と下りてくる瞼……
私は数学の先生に謝りながら眠りに落ちていった
――――――――☆
『桃!!』
『ふぇ?』
まだ重たい瞼を開くと私の至近距離に見慣れた顔が見えた
眠気はどこへ行ったのか……私は目の前の顔に驚いて目を見開く
お、驚きました……
『もー!!睡魔に勝てなかったの!?』
『そのようですね…』
失敗しました……寝ていてノートを書いてません……
私は予習されているところ以外、真っ白なノートを見てため息を漏らした