恋愛模様
『先生、桃の事見てたよ?まぁ…桃は日頃真面目だから先生何も言わなかったけど……』
目の前の少女…莉胡[リコ]は「先生に好かれてるっていいよねー」などと言葉を漏らしながら数学のノートを私の机の上に置いた
さっきの時間の黒板の板書がノートにキレイに書かれています
『ありがとう……莉胡』
『まぁ親友だからねー、アイス奢りで許してあげる』
私は軽く笑いながら「はい」と返事をした
莉胡とは幼い頃からの幼なじみで、昔からよく一緒に居ることが多かった気がします
黒髪のショートカット、頭は……少し悪いですが、スポーツ万能
高校1年生にして、もうすでにバスケ部の中で先輩を差し置いてレギュラー入りなど
先輩達にも一目置かれる凄い存在なのです
『それにしても…何で授業を真面目に受けてんのに成績上がんないかなぁ?』
『大丈夫です!努力は実を結びます!!』
『それ…結構前にも聞いた気が………グレていい?』
『ダメです』
私は莉胡のグレる発言を即座に否定し、ニッコリと笑った