恋愛模様
男に飢えた女は嫌いだ
―葉憂side―
最悪だ―――
俺は中庭で授業をサボって昼寝をしていた
朝から茶色に染めた髪のせいで職員室に呼び出しを喰らったし…
金髪から茶髪にしたんだから逆に褒めてほしいくらいなんだけど……
しかも周りの奴からは茶髪は似合わないと言われるし……
『戻そうかな…?』
俺は前髪を見つめて呟く
風が俺の頬をかすめて通り過ぎた
不意に……きつい香水の匂いが鼻につく
後ろを振り向けば知らない奴
誰だ……?
『葉憂くぅん、私と遊ばない?』
甘ったるい嫌な声が耳に入る
またか……
俺はよく女に誘われる
もちろんこいつらの遊びというのは普通の遊びじゃないんだろう……
体の関係を欲しがる…男に飢えた女は嫌いだ
『迷惑なんだけど……』
深いため息をつきながら俺は女と反対側に寝返りをした
大抵の女はここで相手にされないと分かって引き下がる……が、
『そんな事言わないでさぁ〜』
………一部例外も居る