水色のエプロン
「ちょっと、これからシャンプーをする時はそんな風にぶるぶるして、水しぶきを飛ばしたりしないでね。」
 私は、言うことを聞こうとしないバークレイを抱えてトリミング室に入ることにした。。
「重い・・・。いったい何キロあるの?」
 トリミング台にバークレイをあげると、飛び降りを防止して私はバークレイの首にリードをかけた。
「まずは爪切りからよ。」
 私がバークレイの脚を握ると突然。
「おっ、あれは何だ?新しいおもちゃか?ちょっとあれを銜えさせてくれよ。」
 そう言ってバークレイは、爪を切るために脚を握った、私の手を振り払おうとした。
「ちょっとだめよ。あれは売り物なんだから。それよりじっとしていて、ただでさえ大きくて支えるのに力が要るんだから。」
「おっ。あっちには見たことの無いおやつもある!俺様が味見をしてやる。」
 バークレイはそう言ってトリミング台から飛び降りようとした。
「こら!全然人の話を聞いていないんだから。じっとしてったら!」
 私はバークレイの力ずくの攻撃を回避しながら、ようやくの思いでグルーミングを終わらせた。
「次はシャンプーよ。」
 シャンプー台にバークレイを連れて行き、シャワーで体を濡らし、シャンプーをあわ立て体をよくマッサージしながら洗った。
「ほっほ~ぃ気持ちいぜ。」
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