水色のエプロン
ブローを終え、耳の中をからぶきした。
「バークレイは本当にいい子。ほらこんなに早く終わったわ。」
 褒められているバークレイはしっぽを振り、目をまん丸に開き、自信に満ち溢れた表情をしていた。
「やればできるいい子なのよね。さぁこの中でおとなしく待っているのよ。ご主人様がお迎えに来るまでね。」
 私はバークレイをトリミング台から下ろし、ゲージの扉を開けた。バークレイは礼儀正しい子どものように背筋を伸ばし、姿勢よく素直にゲージの中へと入って行った。
「そうよ。いい子ねバークレイ。」
 私はササミのジャーキーを一本取り出し、バークレイの口の前に差し出した。
「ハイ約束通り、ご褒美よ。」
「やったー俺様これ大好きなんだぜ!」
 バークレイはしっぽを振ってそれを食べていた。
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