水色のエプロン
私はため息を付いて、足元で寝ているフレディーを見下ろした。その視線に気付き、フレディーは片目をちょっと開けて私を見上げた。
「何だよ・・・。オイラのこと、そんな目でみたって仕方ねーだろ。」
「だって・・・。シュナウザーのトリミングって凄く難しいのよ。」

シュナウザーのトリミングには時にプラッキングが必要なときがある。そしてトリミングは特殊で、特殊犬種と呼ばれることもあった。そもそもトリミングとは、犬の毛を切ること。トリマーを知っている人ならそう思うかもしれない、だけど一言でトリミングといってもその中には多くの意味が含まれている。トリミングは犬の各部のバランスを取るために、
※カッティング→ハサミで皮毛を切りながら形付けること
※クリッピング→クリッパ-(バリカン)で毛を刈って形付けること
※プラッキング→ナイフや手を使って、被毛を抜くこと
 などの技法で皮毛を整える技術のことを言う。それをトリミングといい、単に[トリム]という場合もある。
トリミングの目的は犬種の特徴を発揮して、その犬種の理想像に近づけるために、余分なコート(被毛)を取り除きその犬の素晴らしさを増大することなのだ。

中でもテリア系のワンちゃんなどは特殊で、スタンダードとともに、カットのラインのとり方などの勉強も覚えることが沢山あってとっても難しい・・・。

「それは、アズが頑張って勉強するしかないことだろ・・・。」
 確かに・・・。
「帰ったら、学校の時に勉強したノートを見直してみようかな・・・。」

 私は小さくつぶやいた。
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