君ノ声
でもここにいた。
そんな俺にとっちゃ他愛もない行為なのに、今の光景を目の当たりにして赤面してしまっている馬鹿な奴がここにいた。
俺は脚をベットから出し、腰掛けたまま、
「座れば?」
そう促す。
けれどさっきの光景を見て警戒したらしい〝そうか〟は、ブンブンと激しく首を左右に振った。
…そーかい。
完全に〝変態〟又は〝たらし〟扱いされてしまった俺は何も言えない。
俺はこんな奴だ。
隠す必要性がないからオープンにした。
それだけの事。
だから別に〝そうか〟に嫌われようがどうなろうが関係のないこと。