君ノ声
何だか無性に腹がたった。
純粋すぎるから。
俺の周りにはいなかった、相手を必要以上に信じて信じて、結局裏切られて泣くような奴。
何もかもが〝白〟でかためられてるような奴。
〝黒〟の部分がなくて、どこまでも澄んでいるような奴。
苛立ち。
込み上げる汚い感情。
…ウザイ。
そんな一言で片付けられないほど、俺の心は歪んでいる。
生まれたのは破壊心。
ブチ壊したくなる。
何もかも。
コイツの―――――――何もかもを。
「―――――…っち」 「?!」