メルヘンてぃあら


城ではそんな話しがあった。

そんな中、城の外には金髪の一人の少女が立っていた。




「すみません…」



門番に入れてもらおうと声をかけている。


「名を名乗れ」


「…名前はありません」



緑の瞳がゆらり揺らめき寂しさを映した。


「今日からこの城でお手伝いとして来る者です」



「そ、そうか…」




門番はその瞳にたじろぐ。



美しい容姿に綺麗な瞳。

人々が心を奪われた。
しかし、少女は暗闇に逃げるように独りでいることを望んだ。


一目に触れぬようにひっそり暮らしていたのだ。





< 4 / 17 >

この作品をシェア

pagetop