妖魔05~正道~
「丞」
俺の頬に片手を添える。
「私は好きに生きた」
目にはいつものような元気はない。
ただ、満足げではある。
「うん」
「こうなったのも、自分のやりたいようにやったからだ」
何で、そんなに微笑む事が出来るのか。
怖いはずなのに、まだやりたい事があるはずなのに。
「でも、後悔がないといえば嘘になる」
やはり、そうか。
誰だって、遣り残した事はあるんだ。
それが、長年生きてきたとしてもだ。
「うん」
「私は、お前の子供も産んでみたかったなあ」
「うん」
「でも、しょうがない事だ」
契約妖魔になるつもりはないという事である。
妖魔のままで、死を選ぶのだろう。
「もし、来世があるとするのなら、もう一度、お前と二人で、遊びたい」
「俺もだ」
見つめ合っていると、背後の扉が開く。
「吟ちゃん!」
「お母さん!」
褐色の肌を持ち、薄紫色を後ろ髪と紫の前髪を持った女の子と久遠が走ってくる。
その後を続いて、爺さん、親父、美咲、千鶴、クルト、龍姫が入ってくる。
俺の頬に片手を添える。
「私は好きに生きた」
目にはいつものような元気はない。
ただ、満足げではある。
「うん」
「こうなったのも、自分のやりたいようにやったからだ」
何で、そんなに微笑む事が出来るのか。
怖いはずなのに、まだやりたい事があるはずなのに。
「でも、後悔がないといえば嘘になる」
やはり、そうか。
誰だって、遣り残した事はあるんだ。
それが、長年生きてきたとしてもだ。
「うん」
「私は、お前の子供も産んでみたかったなあ」
「うん」
「でも、しょうがない事だ」
契約妖魔になるつもりはないという事である。
妖魔のままで、死を選ぶのだろう。
「もし、来世があるとするのなら、もう一度、お前と二人で、遊びたい」
「俺もだ」
見つめ合っていると、背後の扉が開く。
「吟ちゃん!」
「お母さん!」
褐色の肌を持ち、薄紫色を後ろ髪と紫の前髪を持った女の子と久遠が走ってくる。
その後を続いて、爺さん、親父、美咲、千鶴、クルト、龍姫が入ってくる。