食べちゃいたい。
「俺、少し見てくるよ」


「お兄ちゃんっ!危ないよぉっ」


お兄ちゃんは玄関にあったバットを片手に握るとあたしを安心させるように微笑んだ。


「大丈夫。お兄ちゃんを信じろ。唯は俺の後ろに着いてこい」

「うん…」

怖かったけど一人になるのも嫌だったのであたしはお兄ちゃんの後ろを歩きだした。

お兄ちゃんとあたしははゆっくり家の中を歩いていき2階に差しかかったーーその時。

ガタンッ…

2階で何か物音が聞こえた。

「今…」

あたしとお兄ちゃんは顔を見合わせて2階へと歩きだした。

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