ヘタカレ王子様。
私と彼氏。
正直、束縛なんかしても
意味ないと思う。
だって、嫌われるじゃない。
だから束縛なんて
意味なし。
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「ねえねえ、あの先輩可愛いよね~っ」
「えーそっかなぁ。
私的に吉水先輩の方が…」
「あの人ぉ?!やだやだ性格悪そうー」
私が気になるのは、女子先輩の顔と足の細さ。
まあ…入学して2ヶ月経った私は、笑顔で挨拶するだけで好評みたいだから、
別にどうでもいいんだけど。
「彼氏持ち、うらやましいなぁー!!
世奈(セイナ)、告って失敗したことないんでしょー?」
過去の事をこいつは…。
「別に…大したことないし」
「でもさ世奈。今、ヘタレ彼氏は人気なんだよ~」
実際に彼女になってみろ。
悩んで悩むゎマジで…。
中1とはいうものの、
もう付き合って2年……。
手繋ぎも、キスもなにもない…。
いったい、こんな可哀相な彼女がどこに…
「あっ予鈴っ!はやく午後の授業に行かなきゃ!」
だるい…。
「私…行かない。次の授業、間埋めみたいなもんだし。テストに出ないから大丈夫大丈夫」
「ふーん…あたしは机で寝るゎぁー。じゃあね」
差して興味なさそうに言い放った後、適当に手を振って屋上を出た。
鳥の囀りと
授業を開始する声。
私…何しようかなぁ…。
ちょっと風が肌寒い。
私は空を見上げる。
なんとなく、寂しく――
「くはぁっ!」
!!?