ヘタカレ王子様。





と、目についたのは本屋に飾られていたクマ…




なんか、こっち見て笑ってるように見えてムカついた。





…戸唖と、はぐれちゃった…






わたしの、馬鹿。








「どうしたの、可愛い顔が悲しそうだよ」



「ぇ」




状況を把握する間もなく、わたしは手首を握られて壁に押さえ付けられた



だれ、この人…




「うん、可愛い。ひとりで寂しそうだったから、ナンパしてあげたんだよ」





…は?




周りは店に囲まれて、しかも死角の壁ということもあり、





「騒いだらキスする」




く、とわたしの顎を指で上げて、にんまりと唇を近づける





はあ!?

意味わかんないんだけど!!



戸唖!!






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