ヘタカレ王子様。

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いらついたのに、

私は結局2組の教室に来てしまっていた…




「世奈ぁ~!

おはよー」



「お…、おはよ…っ」


2組の教室へ行くと、わっと女子が寄ってきた



制服のスカートを翻らせて、
可愛さを解き放った少女らは

私を遊びに誘う




「今度さ!

ゆみちゃんとこで勉強会するんだけど、

世奈も来ない!?」



「うーん…そうだね、行けたら行くよ」




そう返事しておき、

彼女が去った後に


「あっ、ちょっとマミちゃん。聞きたいことがあるんだけど…」



他の、慣れ親しんだ女子に

楢崎くんのことを聞くことにした





「ああーあの人かあー…」



彼女はぐるりと教室を見渡し


「…ごめん、まだ来てないみたい…よく遅刻してくるから」





ちょっとショボンとなると、彼女はあわててフォローを






キーンコーン カーンコーン ……






「あ、予鈴。

ごめんねマミちゃん、ありがとう」


「ううん。またね」





彼女と分かれ、

自分の教室に行こうとした時















「ひゃっ!」「ゎっ」






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