ヘタカレ王子様。
/ライバル激闘。
「は?」
いつもの可愛いキャラから一変、悪態顔になる。
周りの困惑にも構わずに、沢田麻里は息をついた。
「なんで?なんでアンタと話さなくちゃいけないの?」
「そんなことくらい、わかってるでしょ。」
そう。
きっぱりした奴には、毅然としていないと。
みんなから信頼されてるわたしを、甘く見ないで!
燃え盛るライバル心に油をかけ、わたしは構える。
「ふーん?ま、別に良いわよ。付き合ったげるわ」
このっ!!!
思わず叫びたくなる衝動を飲み込んで、
「じゃ、こっち来て」
あー…
ビンタでも見舞ってあげたいわ…。