ヘタカレ王子様。



「…うん!」





ありがとう、優衣。藍。








私は人混みから出て、戸唖に寄った。





楢崎君が悲しそうな笑顔を見せたのは一瞬で、



すぐに戸唖に向き直った。






「世奈…」






戸唖が愛しそうに、

私を引き寄せる。





周りの生徒が見守る中で、麻里が笑った気がした…









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