ヘタカレ王子様。







翌日の翌日くらい。




初デートの日。


私は運悪く、よく眠れず。




私は小学生かっっ!



________
____ _


「ごめん!!

遅くなった!!」




うゎ…。


戸唖の私服…

肘袖の白いボタン服に、
中には赤いTシャツ。

7分丈の緑のズボン。




なんてことないのに…





私…

大人な戸唖を、
楽しみにしてる。






「…ううん。

それより…遊園地、10時からって書いてあったけど…

今、9時だよ?」



「…………………えええっっ!!?うそぉぉ!?」




あわててチケットを確認する戸唖。


見て固まった。




そして私は、心で叫ぶ。







こんの、

ヘタレめ!!!







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____ _


「……あと何分…?」


「…ぁ、ああ…。

あと、30分…」




私たちは、近くのカフェにて

軽い雑談を交わしていた。






が。


ついに話が尽き、

沈黙という、なってはならない空気になってしまった…。






「………ごめん。

俺のミスでこんな…」



「……」




なんて…

声をかければいいの…?





もしかしたら、

ヘタレは私もかもしれない。





「…いいよ。別に。

人間ってのは、ミスるもんなんだがら…」





人間の理屈かよ。




でも戸唖には意外と好評で、

キラキラと目を輝かせながら

私をガン見してきた。





…眩しい…。







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