ヘタカレ王子様。
私と初デート。
なんやらこっちゃらで
時間をつぶし、
やっとのことで10時。
「お客様…あのぅ…」
やっとのことでの10時だったため、店員さんの引き攣る笑みなど視界の外だった。
まあ…
10時ちょうどに来る客なんて
あんま居るわけない…。
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もちろん、人はおらず。
むなしいなか、私たちは
噴水の場所で
遊園地が賑わうのを、待っていた…。
10時40分くらい。
やっと賑わう?感じに
なってきた。
「じゃぁ、そろそろ。
何する?」
基本的に私は、
目についたものから…
である。
「コーヒーカップ!
回って戸唖の頭を切り替え!!」
「えー…」
納得のいかない戸唖の腕を引っ張って、私はカップルで群がるコーヒーカップ受け付けに行く。
乗った瞬間に気づいたのだけれど、
私って確か、回るの苦手だったよね?
「いやああああああああああああああああ……」
哀れみの視線をよこす客などものともせず、
私は叫ぶ。
戸唖はといえば、先程から無言で真ん中の鉄の棒を握ってるだけである。
もしや気絶寸前…?
やはり…
回転系は避けておこう。
他には…
「なっ世奈っっ!!
ジェットコースター!」