ヘタカレ王子様。
「…あっ」
病院の廊下の奥から、お母さんの手術を担当した医師がきた
「あぁ、娘さんですね?」
「はい。あの、お母さんは……」
あくまで笑顔を浮かべて、医師は続ける
「手術は成功しました。あとは、お母さんの意識が戻ればいいのですが…」
俯いたわたしの肩を、戸唖は優しく抱きしめた
わたしは大丈夫だよ…
「とりあえず、明日に備えてご帰宅ください…」
学校があるんだ…
わたし…耐え切れるかな…
不安でいっぱいだ…