ヘタカレ王子様。




「あっ、かっ彼氏じゃないのに、ごめんっ!」





こんな言葉聞いたら…


戸唖が離れていきそうで、

いやだよ…






「…ううん。うれしいよ。

それにやっぱり、戸唖じゃないとダメだもん…」





ちょっと、戸唖の制服の裾をつまんでみる




戸唖の腕が震えた


顔は赤い





「そ…そうか…?」






「…うん」








わたしは袖をつまんだまま、幸いにも誰もいない通学路を、戸唖と一緒に歩いた











初めての“手繋ぎ”





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