ヘタカレ王子様。




「っせい、な…!」





わたしはもう、戸唖の優しさに頼りたくなくて


必死に戸唖の腕から出ようと

抗った







でも…






いつの間にこんな強くなったのか、戸唖の腕は解けない





それさえも優しさで…




わたしは大声で泣いた






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