蒼い人魚姫‐Bule Mermaid‐
*未来のある命

海水がほんのりと温かくなってきた、そんなある日。
私はいつものように珊瑚礁を散歩していた。
ここらへんは潮の流れが緩く太陽の光がゆらりと気持ちいい散歩コースだ。

今日もいい1日になりそうだ。鼻歌を歌いながらそんな気分で泳いでいると、水面に何かの影が見えた。

あれはなんだろう。
気になった私は、それにゆっくりと近づいていく。

「……あ!」
思いきり声をあげてしまった。
はっとして急いで口を手で覆う。もし聞こえていたら大変だ。

それは、私の存在には気づいていないようだった。
思い切って近づいていく。

影の正体は‥

「ニンゲン‥?」

人間だ。

そうしているうちに、影はゆっくりと沈んでゆく‥
どうやら意識がないようだ。


自殺かな。最近多いな‥。

「…って!」

顔が見えた。
私は思わず目を見開く。
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