ツンデレのススメ! 〜ツンデレ義弟×天然義姉〜
……あ、でも顔を見ただけで、雅紫くんが何考えてるのか分かるようになったのは少し進歩かもしれない!!
そう思いながら私が雅紫くんの顔を見ていると、雅紫くんはまたぷいっと前を向いてしまった。
やっぱり、まだ話してはくれないのかな……
「……ねぇ」
私が俯きながら歩いていると、前を歩く雅紫くんの革靴がこっちを向いた。
慌てて顔を上げると雅紫くんが遠くを指指している。
「っは、はいぃっっ!!」
思わず声が裏返って、自分でびっくりした。
だって、雅紫くんから話しかけてくれるなんて、初めて会った日ぶりだ。