笑顔のキミ
“キミ”は
今にもすぐに散ってしまいそうな
儚い桜のような感じがした
「……悠?」
キミ は
そう僕に呼びかけた
大きな目はキリッと少しつり上がっていて
鼻は丁度いい位置に小さく収まっている
唇は薄いピンク色で他のパーツとよく馴染んでいた
キメ細かい白い肌
腰くらいまである長い漆黒のストレートな髪はポニーテールにされている
体型は細身で、身長は僕より少しだけ小さい
初めて会うはずなのに、どこか懐かしい感じがした
「……君は、誰?」
僕はそう問いかける
「え……、
悠………?」
「ごめん
僕は君がわからない―――」
「え―――…?」