満月の夜に私は彼に囚われる
「神崎先生に、間宮君。最近、美形が大量発生だね」


「そうだね。」


神崎先生は、先日、急に辞めた速水先生の後任。


あまりに急で、理由すら知らされていない。


元々、人気のない先生だったから、誰も気になんてしない。


「そうそう、間宮君って双子の弟が居るんだって、しかもこの学校に!でもね。全然似てないんだって、誰だと思う?」


「2組の早瀬君」


私には関係ない。


そう、自分に言い聞かせる。
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