満月の夜に私は彼に囚われる
「へぇ、彼女が・・・ハルト、俺にも紹介しろよ」


値踏みをするような不躾な視線に眉をひそめる。


「・・・」


「はぁ〜。俺の紹介もできないの。本当に役にたたないね」


そう言うと、春斗を押し退け、前に出る。


その様子だけで彼らの上下関係がわかってしまった。


「はじめまして、俺のフィアンセ」


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