LOVE ♥LOVE ♥LOVE 俺様パパが旦那さま!?~保健室での秘め事~

ルンルン気分で家に向かっていると、家の前がなんとなく煙くて。

 「う~ん?」

何故?って思いながら玄関開けたら、いっきに煙の中。

 「っちょっちょっと、何?どうしたの?」

わたしは、玄関にカバンを置いてキッチンに駆けこんだ。

キッチンは咳が出るほど煙くて。

 「直樹!!」

 「星羅、ごめん。 カレー焦がしてしまった。」

 「カレー? これが?」

鍋の中には、墨の塊が入ってって。

 「どうすればここまで焦がせるの?」

 「煮込みすぎたみたい。」

 「はぁ~!!直樹はどこにいたの?」

 「いやー。携帯で話してたら充電切れそうで、慌てて部屋帰って充電しながらしゃべってたら、カレーわすれてたみたいな。」

 「はぁーーーー!!信じられない。」

 「どうすんのこれ・・・。」


取っ手の部分を持ち上げたけど、取っ手まで熱くて

 「熱い!!!」

わたしは手を離してしまって。

床に広がる焦げたカレー。

跳ねかえってわたしの足にかかって。

 「熱い。熱いよ。」

わたしは、直樹にしがみついた。

 「バカ!!」
吠える直樹。


わたしは直樹に抱きかかえられて、そのままバスルームへ。

足にかかる冷水のシャワー。

泣きじゃくるわたしのくちびるに重なる感触。

 「ごめん。あんまり泣くから。」

それはあまりに突然で、わたしは泣く事も痛みさえ忘れてしまって。

 
 「直樹??」

どういうつもりか聞きたくて。
でも、直樹の目があまりに真剣だったから。


 「星羅。 星羅!!」

見つめあうわたしと直樹の耳に先生の声が聞こえたんだ。







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