LOVE ♥LOVE ♥LOVE 俺様パパが旦那さま!?~保健室での秘め事~

玄関を飛び出した俺の目に飛び込んできたのは、今にでもタクシーに乗り込む星羅の姿だった。


新垣が待つそのタクシーまで、速足の君に俺は追いつくように走った。


君の腕をとった時君は振り向こうとしたんだ。
でも俺はその腕を強く握りしめると星羅を引っ張った。


俺の前で、口角をニッと上げて笑みを浮かべる新垣。

完全になめられてるな。



愛する者が出来た時、男は弱くなる。
恩師に言われた言葉。

あの頃の俺には意味がわからなかった。


守るものができるんだ。
普通、強くなるだろうって。


反発する俺に恩師が笑ってみせた。

〝和泉にも分かる時が来る。〟

そう言って笑ってみせた。



病室のベットの上で。

俺が見た先生の最期の笑顔。










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