幼なじみに恋をして
「だから・・・
俺のこと忘れないで欲しい」
アハハ・・・
なに言ってんの?
洋のこと忘れられたらどれだけ楽か。
でも、あたしはもう気づいたんだ。
洋・・・
あたしは洋と出会う前から洋が
好きだった。
目から涙があふれる。
ごめん、あたし今更気づいた。
こんなに好きだったんだ。
一番近くにいたのに
気づくのにはだいぶ時間がかかっちゃった。
洋は
「ごめんな・・・」
そういってあたしの頭に手を乗せたまま俯く。
学校から出るとき、
みんなが見送る。
洋はこれで長野に行く。
もう会えないかも知れない。
そんなあたしの気持ちを感じたのか洋は
最後に
「大丈夫・・・
また会える。俺と萌は嫌でも離れねぇから」
そう残して車に乗ったんだ。