幼なじみに恋をして
あの日、確か6年前。
俺は最後、別れる日に
萌に転校を伝えたんだ。
それまでなんとか言おうと思ってもあいつが
綺麗なつぼみみつけて
「また見に来ようね」
とか
近所のおばちゃんに飴もらってまた来なさいって言われたら
「また一緒に来よう」
ってなんどもなんども言うから
『もう次はないんだ・・・』
なんて切り出せなかった。
幼なじみだけに
萌はなんでも俺に話してくれたし
俺もなんでも話した。
だからこそ
俺はお前を傷つけたくなかった。