幼なじみに恋をして
「えっ?」
あたしに話しかけたのは
目の前の席の女の子だった。
ゆるく茶髪の髪を巻いていて
薄いメイクをしてる
かわいい子だった。
「なんかキョロキョロしてるからなんかあったのかなって思って」
にこやかに笑う笑顔は
大人っぽくて同じ高三に見えないくらいだ。
「ううん、なんでもない。えっと名前は・・・」
あたしが座席表を見ると
その子は自分の席を
ぱっと指差し
「小林 藍[コバヤシ アイ]。
藍って呼んで」
藍は色々教えてくれた。
洋があたしがこの学校で友達ができやすいように
知ってる友達全員にあたしの名前を広めてくれたこと。
座席表をつくって
クラスの一人一人にコメントと名前を書かせたこと。