アムルー《愛してるの言葉》
―――ッザ!
砂がすれる音がした
私はその人の足元をフと見る――
秋冬用のオシャレな靴を履いたその人は、私の目の前で立ち止まり
『お前……昨日もここにいたよな?…誰か待ってんのか?』
綺麗な目をした男の人は、長い足を折り曲げて、しゃがみこんだ。
『……お腹…すいた…………』
『……え?』
私の第一声は、体が危険なことが
分かるような…そんな言葉だった。
『お前もしかして……家にも帰ってないのか!!?』