アムルー《愛してるの言葉》
□(実は私、たったの17才)
『…………なんか……ごめん。』
着いた先は二階建ての
いかにもお化けが出そうな
そんなアパートだった。
『全然。私にしては天国です』
すると男は吹き出して笑った
『ぶはっ――こんなオンボロアパート見て"天国"なんて思う奴いねぇよ。お前おもしれぇな!!!』
なんか……この人の笑顔って
心が温まる。
普段は大人びて、
キリっとした顔なのに
笑うと目尻が下がって
口角がキュッと上がる……
赤ちゃんみたい。
こんなこと本当に言ったら
またあの笑顔で、あたしの心を
温めてくれるのかな?