俺様彼氏に気をつけて!?
堪えていた涙が一気に溢れ出す。

私は千晶の背中が見えなくなっても、まだ動けずに立ち尽くしていた。

……千晶、千晶……ちあきッ

昨日の夜気づいたばかりの想いが溢れ出す。

伝えられないまま終わってしまったこの恋。

こんなに人を好きになったことは無かった。

生まれて初めて心から愛しいと感じた人は、今私から離れていった。

「ふ……ぅわあぁぁぁああああああっ」

冷たいコンクリに膝をつき、子供みたいに泣き崩れた。

いつまでも、いつまでも、涙が止まるまでそうしていた。









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