ウラコイ+α

○パパ達の未来。後









「弥生さん、顔暗いね…」



「そんな事ないよ…。」





槌谷くんと
久しぶりに飲みに来た



神田君はいない。





「やっぱり神田がいないと寂しいかな…」



「まさか……、」



ふふと笑いながら
槌谷君は言った




「神田は中々、話さないけど弥生さんの事は気に入ってる…以上だと思うよ。」



「槌谷くん…?」




マスターにお代わりを
頼みながら話す



「……弥生さんが気付く前から神田はずっと弥生さんを気にしてたみたいだったよ。…ほら去年出た映画、」




「生徒役だったやつ…?」



私が促すと それと言った



「あまりセリフ無かったけど、すごい印象に残ったらしくて…。」




―バカ女



―下手くそ、セリフ棒読み。





―俺はあんたにとってトモダチな訳?




「…悪口言ってたのも照れ隠しだよ。弥生さんがいない時は褒めてたから…さ」



「褒める?の…、」






私が首を捻ると
信じられない?、と返した






「他人に厳しくて言うから、誤解されがちだけど、本当は優しいよ…。褒める所は褒める」





きっぱりと言った




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