ウラコイ+α
もしかして呆れてる?
―槌谷を好きなの嘘だったのか?
とか言うの。
どちらにでもいいのに
神田君は何も言わない
「ちょっと神田君!」
あたしはすっと立った。
ドスドスとわざと
足音を立ててソファーに行く
「何か言ってよ!わたしが…」
神田君は、ぼうっとしていた
けど顔が少し赤かった
照れてるの?
彼に触ろうとしたら
急に立ち上がった
わっと、よろけてしまった…
「ひゃっ!な、ちょっと神田君」
ガバッと抱き締められた
心臓がドクドクする。
「…びっくりしたんだよ。悪かった…な」
頭の上から
声は降ってきた…
小さい声。
「……神田君いま嬉しいの?」
私は恐る恐る呟く
「―あぁ。」
「あぁって……」
良かった。
「……槌谷君の事は、聞かないの」
「聞きたくないよ。黙って…」
すっとあたしの頬を
神田君の手が触れた
この流れは…間違いなく
「……ちょっと。い…いきなりキ…キスは駄目よ!神田君、私の好きな理由教えて、それからよ」
神田君は 不愉快そうに笑った