ウラコイ+α






「…美帆」






「みちる……あぁ、」






倒れたわけね。


情けないわ…



みちるに怒れないわね…





「心配してたよ。あ、工藤君」




「しばらく休んでてよ!茅ヶ崎さん命令!」




みちるは 工藤君と
すれ違いで出ていった





「……工藤君、て箱多っ、中身はもしかして抹茶ドーナッツ?」



工藤君は
3箱くらい机にのせた



「…貧血らしいですよ。食って下さい」



貧血…か



丁度お腹も空いたので
あたしは手を伸ばした





あったかい、



工藤君は 向かいに
座ってじぃと見てる





「…美味しい。ありがとう」



「いいっす。町谷さん、返事のこととか俺の家のこととかもあるけど今は忘れて下さい」




「…いまは?」




あたしは抹茶のクリームを
なめながら聞いた




「はい、すいません。俺ちょっと焦れてしまいました。町谷さん結構人気あるから、……って」



うつ向いて頭をかきながら 工藤君は呟いた



< 73 / 90 >

この作品をシェア

pagetop