★ブルーの彼方★
歌を歌うことはなく、ギター演奏のみだった。
それでも、木村君の内面から溢れるメロディーを、より感じることができる気がした。
心の奥底まで響きわたり、全身に伝わる♪
木村君の作った歌詞が好きで、私は暗記していた★
だから自然に心の中で、ギターのメロディーに乗って歌詞が流れた〜♪
スローな曲から、だんだんとアップテンポな曲へと変化していった時だった。
モヒカン君が、十人くらいを引き連れて、後ろの方で曲に合わせて大きな手拍子をして、足でリズムを取り盛り上げ始めた。
それと共に、会場の熱気が増していった。
ライトの光も、オレンジや青、緑へと変化していく。
木村君の堅くなっていた表情も、いつしか笑顔へと変化してた。
今までに見たことのない、最高の笑顔だった!
こんなに、輝いている木村君を失いたくない……心から、そう思った。